今日のサザンビーチ と今日の天声人語


今日朝9時の線量は、0.043μSv/h。そしてこの24時間は43〜44で推移していたようだ。国会事故調が、今回の原発事件を「人災」だと結論づけたようだが、そんな当たり前の話はともかく、ワシが気になったのは今朝の天声人語。読んでたら、原発再稼働を”万一の放射能より電力不足を政府が恐れたためだ”なんて、まだ書いている。ミキハウス社長が愉快犯だとするなら、こっちは確信犯。まるで政府の姿勢を糾弾するような書き方だけど、実は電力不足=国民の混乱、みたいなニュアンスを含み持たせて、確かに評価が分かれるけれど、これもひとつのやむを得ない選択だった、なんて印象を読者に与えるようになっている。
しかしもう、こんなトーシロが書き殴ってるblogでさえ明らかにできちゃうように、それは事実ではない。まるで昨夏の東電のように、電力会社や産業界が電力不足をアピールするべくわざとやらかす計画停電とかならたぶんやらかしただろうし、もしかしたらホントの一時的な停電なんて混乱も、一度や二度は起こったかもしれないけれど、それでもきっとおおむね電気は足りたんである。おそらくは原発が一基も稼働していなくたって、平穏に夏は過ぎていく。
でも、それでは電力会社が困るんである。原発は金食い虫なのだ。1円のカネも生まないままに、こんなチョー高額な資産を山ほど抱えていると、メリメリとカネが消えていくのだ。資産である発電設備なんだから、絶えずメンテナンスしてないといけないし、廃炉と決まったわけでもないから、廃炉費用を計上するわけにもいかない。さらに、もう誰でも知ってるように電気料金というのは包括原価方式で算出されているから、原発なくても夏が過ぎちゃったら、つまり、原発という資産そのものが、電力の原価に不要だった、ということがバレちゃう。火発より原発のほうがずっと高額な資産だけど、ものすごく乱暴に計算して、まあ、仮に半分だとしたって、発電原価は半分になっちゃうわけである。もうこうなると、社員の給料を何%下げるとか、そういうレベルではない。関電なんか発電力の半分以上が原発だから、発電コストは1/3とかになっちゃって、なーんだ、実は電気代は半分でよかったのかあ。
と、こんなことになっちゃわないために、産業界と政府はなにがなんでも、原発を動かす必要があるのだ。とにかく再稼働して、原発の発電した電気を送電して、そうすれば原発は、電気料金の原価に参入できる、というわけなのだった。そうなんである。日本の電気代が世界より倍くらい高いのは、実は電気代という名目で、原発ムラのみなさんを養っていたんである。そして大マスコミが、もちろんムラの住人であるのは言うまでもない。

Author: shun

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です