今日のサザンビーチ と今日の放射線量

今日朝9時の線量は0.039μSv/h。そしてこの24時間は38〜39で推移していたようだ。
東電が2016年2月24日付けのプレスリリースで、面白い発表をした。1Fの3基をメルトダウンさせた東電が、メルトダウンを認めたのは5月になってからだったが、メルトダウンした原発を“炉心損傷”の可能性だとか言い続けたその理由を「炉心損傷割合が5%を超えていれば、炉心溶融と判定することが明記され」た社内マニュアルに気付かなかったから、炉心溶融を判断する根拠がなかったという内容だ。
5年もたって、こんな話が出てくる東電って、ほんとにヘンな会社だなあ。マニュアルなんか関係なくて、当時東電は、とにかくメルトダウンを認めたくなかっただけだろう。その根拠は、炉心溶融したという証拠がない、というだけのことだ。メーターもぶっ飛んでデータも不明で、もちろん誰も炉心がどうなってるかなんて見られないんだから、メルトダウンしたという証拠もない。してるかもしれないけど、それはわからない、という理屈だ。24日のリリースでは、まるで“炉心損傷割合5%を超えてたので炉心溶融と発表すべきでした”みたいなことを書いているが、逆に言えば東電、炉心の損傷度合いが5%なのか10%なのか、あるいは100%なのか、なーんにもわからんかったに違いない。
つっても、もちろん東電にわからなかったのは、あくまでもパーセンテージを示す数字だけである。炉心でナニが起こってるかは、1Fにいたすべての人間が、そして東電本社に詰めてた、原発の理屈がわかってる人間は、全員はっきりわかっていたはずだ。希望的観測で、燃料が圧力容器内、まあそれはあり得なくても、せめて格納容器内に留まっていてほしい、と思った人間はいたかもしれないが、メルトダウンを疑った人間は、一人もいないだろう。それが5%を超えたかどうか、ではなく、とっくに100%だということも。翼を失った飛行機が落ちるのや、穴の空いた船が沈むのと、それはナニも変わらないことなのだ。
この東電の発表を、朝日はじめ各マスコミはもちろん批判的に報じているが、ワシの記憶では、あの当時、全大手新聞、全キー局TVは、東電の発表をそのまま垂れ流してたじゃないか。科学部とかの記者なら、東電の原発関係者と同じく、あのころ、炉心でなにが起こり、核燃料がどういうことになっているか、みんなわかってたはずだ。にもかかわらず、ウソをつけ! という記事を読んだ記憶はない。東電の片棒を担いで事実の隠蔽に終始していたクセに、いまさらしたり顔で仲間を叩くなよ。
ついでに言えば、これはつまり、もっと面倒な、国際間の紛争などにこの国が巻き込まれたときも、彼らは大本営発表を無批判に報じる行為に終始するだろう、ということでもある。放送法に触れたらどうなるかっちゅー法律論に、言論の自由を持ち出して大騒ぎしてたけど、結局、この国にマトモなジャーナリズムは存在しないということなんだなあ。

Author: shun

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