今日のサザンビーチ と今日の無主物!?

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朝9時の放射線量は46nGy/h。昨日の日記に書いたゴルフ場の話が、まさに24日から朝日新聞に連載され始めたそうな。

ワシの生活は朝飯喰った後に昨日の朝刊を読む生活なのでうっかり気づかなかったんだけど、『プロメテウスの罠』という特集で、テーマは「無主物の責任」だそうな。
無主物とはナニか。それは"所有者のない物"つーことである。たとえば漂ってる霧とか、降ってくる雨だとか、山に住んでるタヌキとか、海を泳いでる魚なんかが無主物。で、庭で雨水をたらいに貯めたら、それはその人のもの、タヌキを獲ったらそれは撃った狩人のもの、魚を釣り上げたらそれは釣ったヤツのものになるわけだ。
で、そもそもこの裁判は、二本松市のゴルフ場が、グリーンぢゃ毎時2~3μSv/hなんて放射線が計測されちゃって、これぢゃ誰もプレイしてくんないぞということで、東電に放射性物質の除去と損害賠償の仮払いを求めて東京地裁に仮処分申請を申し立てたっちゅーもの。で、それに対して地裁は、ゴルフ場の核汚染が東電の原発事故によることを認めながら、あろうことか"除染方法や廃棄物処理の在り方が確立していない"ということと、"文科省が子供の屋外活動を制限するよう通知した毎時3.8μSv/hを下回ってるからプレイに支障はない"という理由で、申し立てを却下。
という報道までをワシは知って、おいこら、それは行政の言い分であって、司法の判断ではないだろう、とか思ったわけだが、朝日の記事によると、東電はそのゴルフ場の汚染に責任がないということを主張する論拠に、「放射性物質は無主物」だから誰のものでもないと主張し、それどころかその無主物である放射性物質は、いまはゴルフ場の土壌や芝生にくっついてるんだから、そりゃゴルフ場のものである、みたいな屁理屈までこね回してたんだという。

東電ってホント、すごい会社だなあ。ていうか、こいつらほんとに世の中知ってるのかな。その論法で行けば、水俣病を発生させた有機水銀も、イタイイタイ病のカドミウムも、四日市喘息の亜硫酸ガスも、ぜーんぶぜーんぶぜーんぶ無主物で、チッソも三井金属もコンビナートも無罪になっちゃうんだが。ていうかこいつら、まぢでそう思ってるんだなあ。お抱え弁護士、どんな気持ちでそんな主張したんだろう。仕事だと割り切ってるのかな。少なくともそいつのアタマの中に、正義とか真実なんて言葉は、微塵も残ってないのだろうなあ。