今日のサザンビーチ と大飯原発再稼動!?

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今日朝9時の線量は0.044μSv/h。そしてこの24時間は42~44で推移していたようだ。

意外に思われそうだけど、ワタクシは、実のところ、完全な原発廃止論者ではない。しかし、ウソツキはキライである。個人がチョロっとやらかすウソンコはともかく、為政者が意図して嘘をつくのはクソだと思っている。このフクイチ事件は、そういう、これまでも実は当たり前だったけど、みんななんとなく見ないフリをしてきたいろんな嘘の構造が、炙り出された事件だったと思う。そして、これまでそんな疑問を持たなかった、愚民、と彼らが思っていた人々が、そんな構造に気付いた事件となったと思う。

たとえば先日の、再稼動を訴えたと言われる野田の会見の全文を読めば、もう嘘だらけであることがわかる。作文としては、そりゃもう見事だとしか言いようがないんだけど、実のところ、ナニも言っていない。ホント、官僚って抜群にアタマがいいんだなあ。聞いた人間が、ああ、こういうことを言ってるんだなあ、と勝手に解釈できるような、しかし、ちゃんと読めば、どこにもそんなことは書いていない、という文章になっている。原子力安全委員会はもちろん、実にIAEAまで登場するけど、ぢゃあその安全を誰が確認したんだというと、それはどこにも書いてない。原子力安全委員会は斑目が、こんなもんで確認できるもんかと公言しちゃってるしね。さて、各国のメディアは、これ、どう訳するんだろう。IAEAもビックリしただろうなあ。誰が、という主語がどこにもないんである。それはもちろん野田ではないんである。英語に出来ないぞきっと。
さらに大飯原発の安全を確保(正確には事故を防止できる対策と体制は整っています、という表現。整った、と過去形にできないのは、実は何年かあとにできるはず、という話だからだろう)というけど、よく読めばそれはあくまでもフクイチと同じ規模の災害に対して、であることがわかる(正確には、福島を襲ったような地震・津波が起こっても、と書いてある)。フクイチよりでかい災害喰らったり、たとえば直下型の地震だとか違う方向の災害喰らってメルトダウンしても、それは想定外である。つまり、ここで確認された安全に入っていない。だからなんかあってメルトダウンして、野田捕まえてオマエあのとき安全が確保されたと言ったじゃないか、と責めても、いいえ、そんなことは誰も言ってません、と言えるようになっている。つまり、これはハナっから、国民を欺くつもりの文章なのだ。

政治家というのは、この国のことについて正面から向き合って、この国はかくあるべしというビジョンがなければならない。ていうか、それなくして政治を志す理由が、ワシにはサッパリわからない。ところがこの野田のステートメントには、ビジョンがないどころか、嘘ついてやるという意図に満ち溢れている。もちろん官僚による作文で、それはさらにある階層の人々に書かされているんだろうが、前にも書いたようにそんな操縦者の意志を、まるで自分の信念だと思い込んで力説できるところが、この野田という人間の、どうしようもない底の浅さなのである。