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 仕事で某自転車メーカーの性能試験現場を取材した。そこではフレーム、ペダルやサドルなどの部品はもちろん、フロントにカゴつけたママチャリの完成車なんてものまでが、叩かれ、捻られ、揺すられ、ぶつけられていた。
 ガッチン、ガッチン、ガッチン。ドカン、ドカン、ドカン。ギシギシ、ギシギシ。ギュー、ギュー、ギュー。
 圧搾空気や油圧のチカラで、部品や完成車を痛めつける、巨大なマシン群。叩かれ、捻られ、悲鳴を上げるサンプルたち。ここはまるで、中世の拷問部屋だ。ホントに部品や自転車がカワイソウになってきてしまう。でも、エンジニアたちはもちろん、「へっへっへ」とかサディスティックに笑うこともなく、淡々と試験を続け、部品や完成車が壊れるのを待つ。もし、部品が意外にも頑張っちゃって、なかなか壊れなかったら、さらに厳しい方法を考えて、なんとかして壊す。とにかく壊さないと、それのどこが、どういうときに、どういうように壊れるのか、わからないのだ。
 割れたり、ちぎれたり、つぶれたり、はがれたり。死に絶えてしまったサンプルたちの、そんな生々しい傷跡を、技術者たちは分析し、設計者に差し戻す。そして、サンプルたちの死に様は、新しい製品のなかに、改善となってよみがえるのである
Date: 2004/03/01