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日本の道路は歩行者の青信号が短くて、健常者でさえ急いで渡らないとヒヤっとすることがある。かといって、これだけ交差点の容量が小さく、さらに交差点近辺の違法駐車が常態化し、加えて実効的な取り締まりが行われていないこの国では、歩行者信号の青の時間を単に伸ばすことは、都市の慢性的な渋滞を悪化させるだけだ。だから、たとえば道路の中間に安全地帯を設けて二段階で横断させるとか、高齢者・障害者のための青信号延長装置を設けるとか、何らかの手段を講じておかないと、これからの高齢化社会、あなたもわたしもやがて歳を取って、交差点が渡れなくて途方に暮れちゃうことになるぞ。
なんてことを「ニッポン サバイバル運転術」にも書いたが、なんと、原宿駅の竹下口から明治通りに向かって歩いていたら、まさにそんなボタンを発見した。
日本はトイレの便器にまでセンサーを内蔵しちゃえる国なのだから、身障者手帳や車イス、杖などに発信器を埋め込めば、そういう歩行者が交差点に近づくだけで、青信号延長機能を自動的に起動するなんて楽勝だろう、なんてことも「〜運転術」に書いた。もちろんそんなことくらい誰でも考えていたわけだけど、現実の世の中はさらに複雑で、たとえば視覚障害者に対する方策だけに限っても、杖にチップ埋め込んで上に設置するセンサーで拾うシステムやら、杖の白い反射板を道路脇のセンサーが感知するシステムやら、発信器を持っててそいつが信号に指示出したり音声でガイダンスを流すシステムやら、とにかくいろんなアイディアや特許が乱立。で、またぞろ縦割り行政の弊害やら各種団体間の綱引きやらでチワチワとしか前に進まず、試験導入したとかモデル地区が決まった的な話はたまに目にするモノの、実際の導入例や、その具体的な効果などは、寡聞にして聞いたことがなかったのだ。
それにしても、なぜ明治通りの、どうでもいいような交差点に、このボタンが設置されたんだろう。どういう基準で、どういう交差点に設置されているのだろう。ぜひ運用の実体を知りたいものである。