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まったく個人的に、しかも完全に一方的に、10代の頃から縁があり、またプライベートな用(笑)まであったのに、そして周辺には単なるファンから、かなり懇意にしてもらってる知人まで何人かいたのに、一度もナマで見ることのなかった北村謙さん。それが今日、日曜なんかヒマしてるだろうから茶飲み話でもとか思って東淀川OPPiDOMのドアを開けようとしたら、まさしく写真などで何度も見た北村謙その人がバンジョー弾きながら唄っているではないか。あわてて看板見たけど、「そのちゃん送別ライブパーテイー」!? ゲストが何人か書いてあるけど、北村謙という名前はない。サプライズ、だったのかなあ。
そのちゃんというのは、ヤマナナ・カンパニーというバンドのメンバーで、北海道へ転勤されるそうな。そんな送別パーティだから、ヤマナナ・カンパニーが何曲も演奏するわけだけど、ウマイヘタ以前に、自分たちが楽しんでるし、みんなと楽しもうという雰囲気にあふれていて、なかなかに楽しい。プライベートなパーティの場所に、部外者がポツンといたわけだけど、いやあー、とてもあったかい空気を吸わせてもらった。
OPPiDOMに着いたとき、謙さんはステージ最後の歌を唄っていた。「彼は船乗り」という曲だ。思えばその昔、近畿放送のアクションヤング大丸といいう公開番組に、ララバイというフォークデュオの跡を継いで北村謙&ザ・バックスバニーが初登場したときにも、ラジオから流れる「彼は船乗り」を聞いた。ブルーグラスにCOLD SAILORという曲があることも、よもやそれから20年以上もたってから、自分が似たような音楽をはじめるなんてことも知らず、よく名前だけは耳にしていた北村謙という人の唄を聞いた日。時間の環というものがあるとしたら、今日、その一本が結ばれたのだろう。
プライベートな用というのは、昔、謙さんにバンジョーを習っていて、わたしに北村謙という名前を教えた、中学時代の同級生の消息だった。残念ながら北村謙さんも彼女の行方は知らなかったけれど、まあ、縁があればいつかまた、どこかで会えるだろう。今夜のような、ちょっとステキな偶然に演出されて。