今日のサザンビーチ と福島第1原発廃炉のロードマップ

今日朝9時の線量は46nGy/hである。夜はずっと47だったようだ。 この写真の右に、なんだかミョーなモンが移っている。はて、ヘリなんか飛んでたっけ、とか思って拡大してみたら、なんとトンボが写ってたのだった。

新聞に、福島原発の廃炉スケジュールが発表された、という記事が載っていた。今年の年末、って、もう年末近いけど、まあ今年中に炉の冷温停止を達成し、2012年に除染や瓦礫除去をスタートさせ、2015年には使用済み燃料を回収、2022年には炉内の燃料を回収し始め、2042年に廃炉終了なんだそうな。なんちゅー甘い計画なんだ。こんな大甘な原子力委員会だから、こんなことになっちゃったんだろうなあ。
まあ、軽くメルトダウンしただけのスリーマイルでも、燃料を持ち出すまで20年かかった。炉心が完全にイっちゃったチェルノブイリなんか、燃料の持ち出しなんか放棄だ。そして福島の炉心がどうなったかっちゅーと、燃料のメルトダウンなんか通り越して、圧力容器ぶっ飛ばし、格納容器さえ破っちゃって、そりゃもうえげつない状態になっているはずである。
そもそも、まず使用済み燃料をプールから取り出すっつーが、建屋ぶっ飛んでプールからごろんごろんに転がり出てる燃料棒が、素直に吊り上げられるとも思えない。それに、仮に建屋から運び出せたとして、その燃料棒、どこへ持っていくんだ。青森の中間貯蔵も再処理施設なんかも、どっちも頓挫中である。まあ、どっちの地元もとっくの昔にシャブ漬けにされてて、稼働させないとシャブ出さないとか兵糧で責めれば4年後にはどうにでも押し倒せるってのかもしれないけれど。
そしてわずか11年後には、原子炉の燃料を回収しはじめるっちゅーんだが、メルトダウンした核燃料はおそらく建屋コンクリで止まってはいるとは思うけど、まあ、でろでろのぐちゃぐちゃ状態で固まってるんだろう。たぶん、おっそろしく強大な放射能を帯びたコンクリの一体物になっちゃってるんぢゃないのか。だとすると、それを取り出すっちゅーのは、燃料棒のようなモンをクレーンで吊り上げればすむわけじゃなくて、砕いて瓦礫として搬出するしかないだろう。わずか11年後に。

かつて原発を立ち上げるとき、使用済み燃料をどうするんだ、という問題は、なんとさっくり棚上げされた。廃炉を考える30年後には、人類の叡智がすんばらしい処理方法を生み出しているはずだ、という、寝惚けた幻想が通っちゃったんである。この国のエライ人たちは、たぶん11年もすれば鉄腕アトムだとか鉄人28号だとか、ガンダムでもエヴァでもいいが、そういうモンが実用化されているとでも思っているか、沖縄の沖から飛び立ったヤマトがイスカンダルからコスモクリーナー持ってくると信じているか、さもなくば、誰かを騙そうとしているのである。

Author: shun

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