今日のサザンビーチ と、フクイチにヒーローなどいない


今日朝9時の線量は0.042μSv/h。そしてこの24時間は41〜42で推移していたようだ。
そういや昨日だっけ、偶然ついてたTVの番宣で、なんだっけ、福島で戦った男たち、みたいなタイトルの番組があるような。ドラマ仕立てになってたような。フジだったかなあ。なんだか”めでたしめでたし”で終わる雰囲気だったけど、おーい、まだなんにも終わってないんである。どうやらフクイチはもう終わった話だと、そういう印象を持たせたいヤツがいるようだ。
そりゃ、なんとかいうヒーローが命を賭して活動し、メルトダウンを未然に防いだ、とでもいうならヒーロー番組作るのもわかるよ。しかし実際には、何人かの人間が踏みとどまって、日本列島が分断するような最悪の事態だけは免れたかもしれないけれど、結果的にフクイチは誰かによって救われたりしていない。ベントに関して1〜2名の決死隊が放射線酔いする程度の高線量を浴びたようだけど、ヒーローモノとしては、まあ、その程度の話だ。さらに、もっとキッツイ言い方をすれば大半の連中は逃げたり、安全圏で右往左往してただけ。”フクシマの50人”とかまるでヒーロー扱いするメディアもあるけど、原発なんてプラントは言ってみれば戦う艦のようなものだ。自分たちの作戦ミスで艦が沈むんだから、責任者が逃げるなんてとんでもない。どうしようもなくなったらマストにカラダを縛り付けて運命をともにするくらいの気概がなくて、なんでそんな危険な施設を預かれるというんだ?
もちろん頑張った人間は山のようにいるわけだし、自衛隊や東京消防など、あんなおっそろしい現場で勇気を振り絞って戦った人たちには心から敬意を表するけど、結局のところ、フクイチは3基もの原子炉が完全にぶっ飛ぶという、史上最悪の原発事故に至ったのである。いまのところ現在の状況で収まっているのは、人智が及んだわけではなく、単に運が良かっただけだ。つまり、こりゃもうとても厳しい言い方になるわけだけど、起こった結果だけを考えるかぎり、あそこにヒーローなどひとりとしていない。そして結局核なんてものは、人間の手に負えなかったね、という話しか、ワシには見えてこないんだが。

Author: shun

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