VOLVO 244GLのこと(再掲)

大昔。まだblogだのCMSなんてもんが出てくるずっとずっと前。MosaicとかNetscape Navigatorとかがブラウザで、WWWがちゃんとWorld Wide Webと呼ばれてたころ、HTMLをゴリゴリ書いて作ったクルマ趣味のwebページ(つーか、それは生業のひとつでもあったので、デモの意味も兼ねてたんだが)を拾い出したので、V70ゲットを記念して再掲するものである。時間などはすべて書いた当時のもので、それがいつなのか、よくわからない。たぶん90年代の半ば、かなあ。(^^;;
なお、なんで240ではなく244なのかっちゅーと、この頃のボルボのネーミングは、シリーズ名、エンジンの気筒数、そしてドアの数を並べてたからで、だから244は2シリーズの4気筒エンジンの4枚ドアセダン。264は6気筒エンジンの4ドアセダン(あるのよ)で、242は同じく2ドアセダン(あったのよ)、そしていまでもみんなに人気のステーションワゴンは、5ドアなので245なのだった。やがてドア数は0に統一されて、240のナニと呼ばれるようになったんである。


VOLVO 244GL

 1年に何度もクルマを乗り換えることもありますが、このVOLVOは、かなり長く乗りました。
 いまでこそVOLVOは、みんなの憧れるクルマになってしまいましたが、昔は誰も知らないクルマでした。無骨で、洗練とは遠いけれど、実直で信頼できる。そんな、北欧の良心のようなクルマは、ほんの一部のワケ知り連中が、コッソリ(笑)乗っているに過ぎなかったのです。それに、外車は高い、という先入観が、いまの1万倍くらいあったのでした。あ、先入観じゃないか、事実か。
 わたしは当時、アバルトのエンジンをサンプルにしたと言われるニッサンの名機A12発展形の、OHVながら面白いほど吹け上がるA14を搭載した、パルサーヨーロッパというハッチバック車に乗っていました。さすがは国産車で、2年間、ノーメンテナンスにもかかわらずノートラブルで走りきり、そろそろ車検なので捨てようかと思っていた矢先に、首都高神田橋ランプ付近で渋滞停車中に居眠りトラックに追突され、車体後部が消滅。あえなく全損となりました。
 わたし、基本的に停車したときは、まず追突に備えるべく後ろを見るクセがあるのですが、運転手のいないトラックがどんどん来るのをミラーの中に見るのは、かなりシビれるものがあります。つまり、このドライバー、完全にうつむいて寝てたわけです。(^^;;;
 それにしても、万一人が乗っていれば、生存空間を失っていたに違いないほどに、見事に消滅したパルサーの後半分。やはりクルマは安全性だよなと強く意識せざるを得ません。しかもワケあり車検2年付き15万円で買ったパルサーでしたが、保険屋が「全損ですので」と振り込んできたのは35万円(笑)。そこで、これをアタマに中古でも、と、かねてから興味があったVOLVOデーラー(当時は帝人ボルボ)に電話してみると、これがなんと「中古なら35万円からありますよ」という。速攻で碑文谷へ見に行きました。
 で、見ると、乗ってみると、これが実にいい。どんなふうにいいかは、書くとそれだけでVOLVOのホームページになっちゃうくらいなので略しますが、とにかくいい。で、わたしは7年落ちフル装備本革シートのGLを、50万円で購入したのでした。いや、ほんとだってば。当時はVOLVOは極度の不人気車で、そもそもタマも少なく、だから帝人ボルボは下取り車を、下取り価格に毛の生えたような値段で、ショールーム横の駐車場に置いていたのです。
 さあ、買って乗ってみると、これが小回り利くし疲れないし快適だし、なんか包み込まれるような安心感があって、ますます気に入ってしまった。さらに、パルサーで追突喰って1カ月もしないのに、こんどは赤坂見附付近の246で、こんどはノーブレーキで飛んできたブルーバードV6マキシマにオカマを掘られたのですが、このときのショックが、パルサーのときとぜんぜん違う。
 どちらのときも当たる瞬間を見てたんで(見たくないけど)よく把握しているのですが、パルサーのときは、まさにドカーンという衝撃。身構えて握ったハンドルが、アメのように曲がってしまったほどでした。ところがVOLVOの場合、ブルーバードが60km/hノーブレーキで突っ込んで(このときは運転席にオバサンの後頭部が(笑)見えてました)きてるのに、なんというのかな、背中をゆっくり押されたような感じの衝撃なわけです。来るぞ来るぞと身構えてたのが、ナニか拍子抜けするような。でも、降りてみるとこっちのトランクはぐにゃりとツブれてるし、ブルのほうなどはボンネットが上に折れ曲がっているほどの変形がある。やはり、衝突エネルギー自体はかなりのものなわけです。そうか、これが、衝撃吸収なんだ!!
 それからのわたしは、VOLVO教の教祖となりました。ジャーナル仲間や広告屋仲間、メーカー関係者やただの友達まで、会うたびに会うたびにアクティブ・セーフティとパッシブ・セーフティの講釈をはじめ、VOLVOの素晴らしさを力説。たちまち数台、売りました。そして、とうとうVOLVOがお礼をくれるほどに……(笑)。

<書きたいことが山ほどあるので、そのうち続くかも(笑)>

Author: shun

2 thoughts on “VOLVO 244GLのこと(再掲)

  1. 高速道路を時速100㎞でカーブを曲がり切れず側壁に激突しても貴方の
    命は守られます。ってな内容の宣伝文句が掲載されてたのを見た記憶が?

    また車体の屋根にデカいブルトーザーを載せて「ね、潰れません」的なデモンストレーションをやった時、お偉いさんが「なんで人を乗せてやらなかったんだ!」とおっしゃった!
    大型のトラクターヘッドも実に運転し易いそうです。
    ただし非常に高価ですが。

    ボルボ標準車載工具メーカーがまた良いんですよね、バーコ。

    1. へべれけさん:
      ボルボをいろんな色、7台くらい積み上げたのもありましたねー。なつかC。

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