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新ユニットの誕生に立ち会った(爆)
だ、だよね?(笑)
ブルーグラスという音楽は、プレイヤーのための音楽だ。
だいたい、ブルーグラスを聴ける場所に、若いヤツはいない。わたしよりちょい上か、わたしよりちょいと下か。まあ、なんにしろ世間的にいえば、まごう事なきオッサンである。さらに、わたしはこの歳まで、なんにもしないままにただ無為な年月を積み重ねてきたわけだが、ブルーグラスのライブハウス(?)では、そんなヤツはまずいない。では、周囲にいるオッチャンたちは、どういう人種なのか? それは、ちゃんと(?)大学とかでブルーグラスをやらかすクラブに入り、オマエはギターだ、キミはマンドリンだ、とか先輩にパートを割り当てられて、Gラン1000本ノック(笑)とか厳しく鍛えられ、そうして毎年夏ともなれば各地の“フェス”なるイベントで腕を磨き、そうしてワタシと同じような年齢になってしまった人々なのである。
たとえば昨日の、のんのんというお店のWEBサイトを見れば、あるベテラン出演バンドの名前が掲載されている。しかし、ほぼ満席となった観客のだれひとりとして、そのバンドの演奏を聞くこと『だけを』目的に来ている人はいない。みんなステージに上がり、ナニかやらかすつもりで、店に集まっているのだ。その証拠に、みんな当たり前のように、自分の楽器を持参している。湘南に引っ越してなお、わたしが足繁く通っている原宿こんとん館なんか、会社帰りに手ぶらで行けるよう、一通りの楽器が用意されているほどだ。そしてみんなズボンのポケットや財布の小銭入れの中にピックを忍ばせて、仕事を適当に切り上げると、いそいそと店への道を急ぐのである。
メインのバンドの持ち時間が終わると、誰とはなくソワソワしはじめる。やがて仕切っている誰かが、声をかけてくる。
「●●さん、ナニかやりませんか?」
「いや、今日はちょっと」
あ、そうですか。とか、ここで言う仕切り役は、絶対にいない。今日は飲み過ぎて、とか、今日は疲れてて、とか、ちょっと風邪気味で、とか、歌詞を覚えてなくて、とか、理由はなんでもいいんだけど、そんなもの、謙遜にもなってない、一種のポーズなのは、双方暗黙の了解事項だ。
「いやあ、せっかく来たんだし、なにかやりましょうよ。時間も余ってるし」
「そうですかあ。そうじゃ、ちょっとだけお耳汚しでも」
いやあ、司会者が困ってるんじゃしょうがないよね。そんな表情は見せているけれど、ズボンのポケットに忍ばせてあったピックは、すでに長いこと握りしめられて、ほどよく暖まり、ちょっと湿り気を帯びている。そしてステージに上がったら、かねてから練習してあったり、実は密かに自信のあるのを数曲、ドーンとやらかすというわけなのだ。
わたしは、そういう20年以上もの年季を積んできたプレイヤー氏たちと違い、まだまだトーシロである。さらに、もともと空気が読めないヤツである。でも、その程度の了解事項は、さすがに覚えているつもり。では、なんで今日は固辞したのか。なんで日付が変わる前に(笑)、家に帰ってきちゃったのか。
ホントに体調が悪かったのだ。(ToT